ウェールズ・旅の基本情報

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 ウェールズ語      
WELSH   CYMRAEG
イングランドからウェールズに入ると
まず気がつくのは見慣れない「言葉」。
道路標識も駅の名前も読めない綴りの
名前になって、どこか異国に来た感じ
を強くさせます。ウェールズ語は英語
の中の一方言ではなく、ルーツの異な
る言語。古い起源を持ち、長い闘争を
経て、今はウェールズの地にゆったり
と定住しているようです。
旅行者とウェールズ語


旅行中にウェールズ語ができなくて困ること
はまったくなく、英語ですべて事足ります
が、これだけは旅行者にも関係してくるのは
固有名詞、特に地名です。地名は英語に訳さ
れたものが定着している場合を除いて、その
ままウェールズ語の難しい発音や意味をこな
すしかありません。このサイトで出てくる地
名をごらんになればわかる通り、なんと読め
ばいいか苦しむようなスペルが並んでいま
す。旅行者は正確に発音できないと困る場
合、たとえば切符を買ったり道を訊いたりす
る時は念のため文字のまま見せることをお勧
めします。似た地名も多く、間違えてしまう
と大変なので。

地名が英語に変わったもの、というのはイン
グランド人が多く入っている南部に特に多い
ようです。イングランド人が新たに命名した
ものの他に、もともとのウェールズ語の名前
を「翻訳」したものもあります。首都の
Cardiff は Caerdydd を英語のつづりに変え
たもの、 Swansea は Abertawe の意味を英
訳したもの、 Holyhead は Caergybi をその
原型を無視して命名しなおしたもの、という
具合です。逆にイングランドの地名をウェー
ルズ語で読み直すと、Chester だと Caer 、
Liverpool は Lerpwl 、 London なら
Llundain となります。


ウェールズ語はケルト語系

かつてヨーロッパに広く住んでいたケルト人
はゲルマンの大移動に追われて西に向かい、
一部はブリテン島へ、一部はアイルランドへ
移動しました。前者がブリトニック語系に、
後者がゲール語系に…と言語はこうして二手
に分かれました。
ウェールズ語はブリトニック語系で、ブルタ
ーニュ語、コンウォール語と同じグループで
すが、これらは既に失われ、現在も使われて
いるのはウェールズ語だけ。
アイルランドとスコットランド、マン島の言
葉はゲール語系。よくケルト語=ゲール語な
どと書いている本がありますがそれは間違
い。さらにウェールズ語をゲール語の一つ、
などというのはもってのほかです。それぞれ
似た単語も一部ありますが、発音など大きく
異なっています。
     
  
Pwllheli 駅の駅名表示。地名も音韻変化で
Bになる
定着度と放送


BBCでは地方ごとに固有言語を尊重した放
送をしていて、ウェールズでは BBC
CYMRU 、スコットランドでは BBC ALBA の時
間枠を持っています。スコットランドでは特
に子供を対象に、こんな言葉が昔はあったん
だよ的な教育番組色の強いものですが、ウェ
ールズでは普通のニュース、ドラマ、バラエ
ティなどの番組を(CMまで!)そのままウ
ェールズ語で放送する枠がかなりの長さで組
まれています。
英語の字幕さえないので想像で見るしかあり
ません。民放にもウェールズ語専門局があり
ます。それくらいウェールズ語は地域によっ
ては各年代で普通に使われているという証明
だと思います。
今ウェールズ語を話せる人は全体では2割程
度。北部ほど比率が高く、Anglesey 島では
7割前後と言われています。バスの中で観察
した範囲では、確かに10人のうち6人以上
が、降りる時に "diolch " (ありがとう)
か、それに類するウェールズ語で運転手さん
に声を掛けていました。老人だけでなく、幼
児連れの若い夫婦も子供に話しかけるのはウ
ェールズ語、学校帰りの高校生もある友人に
は英語で別の友人にはウェールズ語で話して
いました。ただ、もちろんこの人たちも全員
英語はわかるはずですが、こちらが第一言語
ということなのでしょう。


ウェールズ語であいさつ


 乾杯!    Iechyd da! ヤ

 ありがとう  Diolch ディッホ

 おはよう   Bore da ボ

 おやすみ   Nos da  スダ

 やあ元気?  Sut mae? シュ
 
 さようなら  Hwyl  フゥイユ

 愛してます  Dw i’n dy garu di.
      ドゥーインダ・ガリディー


〈注意〉下の資料でもわかるように、ウェー
ルズに住む3人に2人はウェールズ語がまっ
たくわかりません。できるだけウェールズ語
人口の多い地域でお試しください(苦笑)


〈資料〉ウェールズ語を話す人口のパーセンテイジの推移 (3歳以上)

州名
1931
1951
1961
1971
1981
1991
2001
Clwyd
41.3
30.2
27.3
21.4
18.7
18.2
18.5
Dyfed
69.1
63.3
60.1
52.5
46.3
43.7
45.4
Gwent
 4.7
 2.8
 2.9
 1.9
 2.5
 2.4
 2.6
Gwynedd
82.5
74.2
71.4
64.7
61.2
62.0
65.0
Powys
34.6
29.6
27.8
23.7
20.2
20.9
22.3
Mid Glamorgan
37.1
22.8
18.5
10.4
 8.4
 8.5
 9.8
South Glamorgan
 6.1
 4.7
 5.2
 5.0
 5.8
 6.5
 7.7
West Glamorgan
40.5
31.6
27.6
20.3
16.4
15.0
16.9
WALES
36.8
28.9
26.0
20.8
18.9
18.7
19.9



          1992 年ウェールズ省調べ
 年齢別  3 - 15  16 - 29  30 - 44  45 - 64  65 -
 全体
ウェールズ語 が話せる
 32.4
 17.8
 16.7
 18.7
 24.2
 21.5

ウェールズ語が第一言語
12.0 %
ウェールズ語が堪能
13.4 %
ウェールズ語を全く知らない
66.1 %



ウェールズ語の発音
 ウェールズ語は原則としてスペルの通りに発音します。ただ英語(ローマ字)式の読み
と違うものも多いので、それさえ覚えておけばあとは見た通りに読むだけ、難しそうに見
える地名だってOK…のはず。地名や人名だけでも読めるよう…とりあえずチャレンジ!
 母音の発音
a
man am ; ac
e
エ、エイ echo sake gest (guest); enaid (enide)
i
イ、イー pin queen ni (nee); lili (lily)
u
イー queen cu (key); Cymru (Kumree)
o
オ、オウ pot nose o'r (0re); dod (dode)
w
ウ、ウー look zoo cwm (koom); bws (bus); galw (galoo)
y
イ、イー、ア tin tea run Yr (ur); yn (un); fry (vree)
ae;au;ai
アイ eye mae(my);main(mine);craig(crige)
eu; ei
エイ play deisiau (dayshy)
ew
アウ
mewn (meh-oon or moun)
i'w;y'w
イウ yew you clyw(clee-oo);byw(bee-you
or b'you)
oe
オイ toy croeso (croyso)
ow
オウ low Rhown (rhone)
wy
ウイ、ウィ win Wy (oo-ee); wyn (win)
ywy
アウィ Howie bywyd (bowid)
aw
アウ cow mawr (mour)
 子音の発音
b, d, h, l, m, n, p, r, s, t 英語と同じ発音
c
cat canu (kanee); cwm (come)
ch
loch(スコットランド語の喉音) uwch (youch )
dd
they sydd (seethe)
th
thank byth (beeth)
f
of afon (avon)
ff
off ffynnon (funon)
g
go ganu (ganee)
ng
long
ll
舌を上の歯の裏に当てて
「l」と言う時の形にして声
は出さず息だけを喉の奥か
ら出す(…!???)
llan (thlan)
rh
「r」と言う前に「h」と言
う。また は「r」の音を出
す前に軽く息を出す
rhy (hree)

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