イギリスで旅先の旅行案内所に入ると観光案内のパンフレットや関連図
書などと一緒にたくさんの地図が売られています。観光用地図でなく、
日本で言うところの「国土地理院」発行の公式の地図です。イギリスの
全土を同縮尺同面積に区切ってある、膨大なシリーズ。もちろん日本の
も同じように発行されているんですが、たぶん大きな本屋のどこか片隅
にあるかお役所みたいなところで資料になってるか、くらいのイメージ
だし、こんなふうに日常の生活に普通に混ざってるってすごい、と思っ
たものです。その旅行の宿の案内にも、地図の何番のに載っている、と
一軒ずつ書いてあることも多いし。
昔ユースホステルばかり回って旅をした時も、その地区の地図が目に付
くところに必ず用意されていて、次のユースまでの道や周辺の観光に使
えるようにしてありました。特にフットパスがちゃんと書き込まれてい
るのが感動もので、私も参考にしたものです。
とまあ、地図に関するお国ぶりが一冊に何かと書かれていて楽しめまし
た。専門的なことは好きな人に語ってもらうのが一番、という好例です
ね。さっきの公式の地形図が機械的に方眼に区切られるために一枚の端
っこにちらっと陸地があって残り全部が海、という地図もできてしまう
わけで、これをわざわざ選んで買うのが嬉しい、とおっしゃる気持ち、
わかりますわかります。私が唯一持っているイギリスの地形図も半分く
らい海で、見てると落っこちそうでコワイのも実感していますから。
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