「天空の城ラピュタ」データ
 

制作: 徳間書店
企画: 山下辰巳・尾形英夫
原作・脚本: 宮崎駿(徳間書店「月刊アニメージュ」連載)
音楽: 久石譲

制作: スタジオジブリ
プロデューサー: 高畑勲
監督: 宮崎駿

【声の出演】
パズー=田中真弓
シータ=横沢啓子
ドーラ=初井言榮
ムスカ=寺田農
ポムじい=常田富士夫
将軍=永井一郎
親方=糸博
おかみ=鷲尾真知子
シャルル=神山卓三
ルイ=安原義人
アンリ=亀山助清
老技師=槐柳二
マッジ=TARAKO

その他=峰恵研・鈴木れい子・平井隆博・西村知道・大滝進矢・関俊彦
 福士秀樹・古田信幸・大塚芳忠・田中和実・菅原正志・林原めぐみ

公開日: 1985年8月2日
上映期間: 1985年8月2日〜9月12日(42日間)
上映時間: 124分04秒22コマ

 


【宮崎監督による企画原案に、物語の舞台として書かれている部分】

機械がまだ機械の楽しさをもつ時代、科学が必ずしも人間を不幸にするとは 定まっていない頃、何処かは判らない国、ちょっと西洋風だが、具体的な 国、民族ではなく、そこではまだ人間が世界の主人公であり、人々の運命は 自分によって変えもできるし、切り拓くことのできるものと信じられる舞 台。
(中略)
映像的には、想像力を駆使して、架空の世界として存在感のある世界をつく りあげる。
『1984・12・7 宮崎駿』
【ロマンアルバム掲載の監督インタビューより】

――今回はロケハンといいますか、イギリスのウェールズへ最初に旅行に行 かれてますが、作品にどう役立てられたんでしょう。
「役立ったのかはわかりませんが、プロデューサーの高畑さんが『産業革命 の頃を背景にするのならイギリスに行かなくてはいかんのではないか』とい ってくれましてね。サセックスというロンドンの南側にある海岸のリンゴの 花とウェールズの炭鉱を見に行こうってわめいて行くことにしたんです」
――渓谷を舞台にしようというのには意味があったんですか?
「どうなんでしょうね。最初に描いた絵がパァーッとそういう絵を描いてし まったんです。平地っての絵にならないですから。
それで、露天掘りで掘ってあるのかはわかりませんが、そんな穴のたくさん あいている谷というのを出したら面白いんじゃないかと思ったんです。ちょ うど、ウェールズ旅行から帰って、絵を押井守くんにみせたんですよ。そう したらあの絵を見て『えっ、こんなところあったんですか』っていったんで す。あ、これはだませると思いましたね(笑)。それでこのままいってみよ うと思ったんです。
映画にはでてこなかったんですが、ウェールズで炭鉱を見学できるところが あったんです。建物をそのまま残しといて、従業員食堂が観光客用のティー ルームになっていました。(後略)」
【「天空の城ラピュタ・小説版」の描写より用語説明】

『スラッグ渓谷』
 かつては、大量の鉄鉱石をはじめ金銀銅なども採れた優良鉱山だった    が、今では錫などが多少採れる程度で、廃坑寸前であり、町の名前も    「スラッグ」つまり「鉱石の残り滓の谷」と呼ばれていた。
『軽便鉄道』
 スラッグ渓谷の工場や廃坑の上を縦横に走る蒸気機関車。その軌道は高   いところは100メートルもの高みを走っており、いたるところに崩れ   かけた引き込み線があって、その先の廃工場につながっている。
『ティディス要塞』
 南部方面軍最大の拠点。かつてはティディス城とよばれ、ティディス港   を一望できる岬の崖上に構築されている。その城の中央にそびえ立つ司   令塔を中心に、多数の近代的トーチカや軍装を施したのが要塞ティディ   スで、いまだかつてこの要塞が落とされたことはない。
★以上のデータはすべて、「天空の城ラピュタ」ロマンアルバム68エキス   トラ/徳間書店から引用したものです。




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